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作文が苦手な小学生へ|書く前に「話す」と、自分のことばが見つかる

3 hours ago
6 min read

「何を書けばいいかわからない」

作文を前にして、子どもが手を止めてしまうことがあります。

でも、私はこれまで子どもたちと作文やことばの活動をしてきて、何度も感じてきました。

書けないからといって、何も考えていないわけではありません。

紙の前では何も出てこなかった子が、少し話し始めると、急にいろいろなことを教えてくれることがあります。

「そのとき、何があったの?」

「一番覚えていることは?」

「それって、どんな感じだった?」

そんなふうに話しているうちに、

「あ、そういえば……」

と、その子の中にあったことばが少しずつ出てくる。

私は、作文はそこから始まってもいいと思っています。


いきなり「書いてみよう」は、実は難しい


作文というと、

机に座る。鉛筆を持つ。原稿用紙に書く。

というイメージがあるかもしれません。

でも、子どもにとっては「書く」までに、実はいろいろなことをしなければなりません。

何を書くか考える。思い出す。順番を整理する。ことばを選ぶ。文章にする。

それを最初から全部一人でやろうとすると、「何を書けばいいかわからない」になってしまうことがあります。

だから私は、まず話すことを大切にしています。

書く前に話してみる。

それだけで、頭の中にあったものが少しずつ形になっていきます。


「おもしろかった」の中には、まだたくさんのことばがある


子どもに感想を聞くと、

「おもしろかった」

「楽しかった」

「すごかった」

で終わることがあります。

でも、それで「何も考えていない」と決めなくて大丈夫です。

「何がおもしろかった?」

と聞いてみる。

すると、

「主人公が転んだところ」

と答えるかもしれません。

そこで、

「どうしてそこがおもしろかったの?」

と聞いてみる。

すると、

「自分も前に同じことをしたから」

という話が出てくるかもしれません。

そこから、

「そのとき、どうなったの?」

「誰か一緒にいた?」

「どんな気持ちだった?」

と話していくと、最初は一言だったものが、その子だけのエピソードに変わっていきます。

ことばは、質問されることで見つかることがあります。


大人が答えを作らなくてもいい


子どもが「書けない」と言うと、大人はつい助けたくなります。

「これを書いたら?」

「こういうふうに始めたら?」

「もっと詳しく書いてみたら?」

もちろん、困っている子を助けたいからこその言葉です。

でも、大人が先に答えを出しすぎると、いつの間にか作文がその子のものではなくなってしまうことがあります。

私は、大人の役割は「正しい答えを教えること」だけではなく、子どもの中にあるものを一緒に見つけることだと思っています。

「それ、もう少し聞きたいな」

「どうしてそう思ったの?」

「そのとき、何が見えた?」

そんな質問から、その子自身のことばが出てきます。


話したことを、すぐにきれいな文章にしなくていい


子どもが話したことばは、最初から作文らしい文章ではありません。

「めっちゃびっくりした」

「なんかイヤだった」

「すごくうれしかった」

そんなことばが出てくることもあります。

でも私は、まずはそのことばを大切にしたいと思っています。

大人のことばに置き換えて、すぐに「正しい文章」にしなくてもいい。

その言い方には、その子の気持ちや、その瞬間の温度があります。

文章を整えるのは、そのあとでもできます。

最初に大切なのは、

何を感じたのか。何を伝えたいのか。

を消さないことです。


「書きなさい」が、「それ書きたい」に変わる瞬間


子どもと話していると、

「あ、それ書きたい!」

という瞬間があります。

私はこの瞬間がとても好きです。

最初は「何もない」と言っていたのに、話しているうちに、急に目が変わる。

それまで作文は「やらなければいけないもの」だったのに、

自分が伝えたいもの

に変わります。

そうなると、書くことはずっと楽になります。

作文が苦手な子に必要なのは、最初から上手な文章を書く技術だけではなく、まず「これなら書いてみたい」と思えるものを見つけることなのかもしれません。


最初の一文が出るまでを、大切にしたい


作文が苦手な子にとって、最初の一文は大きな壁です。

でも、その前に十分話していれば、すでに材料があります。

自分が話したこと。

思い出したこと。

気になったこと。

笑ったこと。

悔しかったこと。

そこから一つ選べば、最初の一文が生まれます。

そして、一文書けると、

「もう一文書けるかも」

になります。

私は、この小さな「書けた」を積み重ねることが、自信につながると思っています。


「書く」だけがアウトプットではない


こうした経験から、今の「ことばのアウトプット教室」では、作文を書くことだけをゴールにはしていません。

大切にしているのは、

考える。話す。書く。伝える。

です。

話しながら考えてもいい。

絵を描きながら考えてもいい。

途中で誰かの話を聞いて、考えが変わってもいい。

書いてみてから、また話してもいい。

ことばは、一直線に出てくるものではありません。

いろいろな方法で外に出してみるうちに、

「自分はこう思っていたんだ」

と気づくこともあります。

作文は、そんなアウトプットの一つの形です。


お子さんが「書けない」と言ったら


もしお子さんが、

「何を書けばいいかわからない」

と言ったら、すぐに「書いて」と言わなくても大丈夫です。

まず、少し話してみてください。

「今日、何か気になったことあった?」

「一番覚えていることは?」

「それって、どうだった?」

「もう少し聞かせて」

答えは短くても構いません。

一言から、次の質問が生まれます。

そのやりとりの中で、その子自身のことばが見つかるかもしれません。

書く前に、話す。

それだけで、作文のスタート地点は変わります。


ことばのアウトプット・プレイルーム


「ことばのアウトプット教室」では、小学生以上を対象に、オンラインのことばのアウトプット・プレイルームを開催しています。

毎回「今日のミッション」に取り組みながら、

話す。考える。書く。描く。

など、それぞれの方法でことばをアウトプットします。

最初から作文がすらすら書けなくても大丈夫です。

ジャーさんと話したり、ほかの子の考えを聞いたりしながら、

「これを伝えたい」「これなら書いてみたい」

を見つけていきます。

9月・10月は、無料体験受付中です。

作文が苦手な子も、まずは「話す」ことから遊びに来てください。



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